営業の仕事はお客様のニーズ、悩みを把握することから始まります。
あなたが売ろうとしている商品やサービスで、お客様のニーズを満たす、課題を解決することが営業の本質だからです。
しかしながら、お客様のニーズや課題を把握するのは容易なことではありません。
なぜならば、自分が悩んでいることは信頼できる人にしか相談しないからです。
あなたがお客様から信頼されるには、お客様に好意を抱かせることが重要となります。
好意を抱かせ、お客様から本音を引き出すための魔法の話法である拡張話法について解説します。
拡張話法とは
営業マンの基本業務である、お客様の話を聴きだすための積極的傾聴話法です。
拡張話法の実践方法は「 感嘆⇒反復⇒共感⇒賞賛⇒質問 」を繰り返すことのみなのでとても簡単です。
しかしながら、その効果は絶大で、お客様が積極的に話をしてくれるようになる魔法の話法です。
営業をやっている皆さんが拡張話法を習得することで、お客様が本音で話しをしてくれるようになり、お客様のニーズや課題を把握し易くなります。
加えて、お客様が積極的に話をしてくれるようになることから、あなた自身が楽な気持ちで営業に向かうことができるようになります。
拡張話法の5ステップ
感嘆
お客様の話に対し、大げさな位にリアクション取ることで、「しっかりとあなたの話を聴いて反応している」ということを示すことが目的です。
感嘆のポイントは3つです。
- 言葉の最後に「!」、「?」をつけて話す
- 無意識にとるリアクションの10倍位おおげさでちょうど良い
- 語尾を伸ばす
文字に起こすと簡単ですが「!」や「?」を語尾につけて話すのは結構難しいです。
ポイントは通常の10倍位大げさなリアクションをとることです。少しオーバーに感じる程度でちょうど良いので、おもいっきりリアクションをとりましょう。
語尾を伸ばすについては「そうですか」と「そうですかー」を声に出してみてください。
全く印象が違うことが分かります。
反復
反復は所謂、「オウム返し」です。
反復のポイントはただ1つ、「相手が言ったことをそのまま返す」です。
勝手に意訳したり、要約したりしてはいけません。
「朝はパンを食べるよ」に対しては、
反復の良い例:
「朝はパンを食べるんですね」
反復の悪い例:
「パンが好きなんですね」
相手は「朝はパンを食べる」と言っているだけで、「パンが好き」とは言っていません。
もしかしたら、本当はご飯が好きなのに何か理由があってパンを食べているかもしれません。
それに対してあなたが勝手に「パンが好きなんですね」と決めつけてしまうと、相手は「いや、ご飯の方が好きなんだけど」とあなたの言葉を否定しないといけない可能性があります。
そうなると、会話のリズムが悪くなるばかりか、”自分のことを分かってくれない”と思われてしまうことにもつながります。
ですので、反復のポイントは相手が言ったことを、何も変えずに反復する、まさにオウム返しが重要となります。
共感
相手の発言に対して理解を示すパートです。相手の感情に寄り添った言葉掛けをします。
共感するポイントは相手が言われたらうれしい言葉を掛けることです。
共感についてはある程度、キーワードが限られていますので、次項にて紹介しますが、決まったワードを発するだけです。
そして、そのワードは当然、いくつもありますので、あなただけのキーワード集を作成して、そのワードを積極的に発するようにすれば簡単に拡張話法を展開することができます。
賞賛
賞賛パートは簡単に言えば相手を褒めてリラックスさせる段階です。
「自分にはできないこと」、「他社ではやっていないこと」などの差別化されていることに焦点を当てて褒めるようにしましょう。
質問
ここまでのステップを踏んでいれば、お客様はリラックス状態の中で、話したい感情を抱いている状況です。
より一層、お客様に話してもらえるような質問をして、更に喋ってもらうことでお客様の悩みや、課題、心配事を聴取しましょう。
拡張話法実践のためのキーワード集
感嘆 | えー へー おー そうなんですかー | |
反復 | ○○なんですね ○○だったんですね | |
共感 | 大変ですよね よかったですね 分かります | |
賞賛 | すごいですね かっこ良いですね よくそんなことを実現されましたね | |
質問 | なんで○○なんですか? 今後も○○なんですか? |
拡張話法による会話実例
それではこれまで説明した、拡張話法を使用した、お客様との会話を示します。
あなた:御社の強みはなんですか?
お客様:納期が早いことと、品質へのこだわりは他社には負けないことですね。
あなた:ほー(感嘆)、納期の早さと、品質へのこだわりは自信をお持ちなんですね(反復)
お客様:そうですね。
あなた:納期を短くしつつ、品質にこだわるのって大変だと思うんですがすごいですね(賞賛)
お客様:中小企業が生き残るにはそれくらいしていかないとね。
あなた:でも、短納期と高品質って相反するイメージがあるのですが、どうやって実現しているのですか?(質問)
お客様:工場の設備更改は、高頻度で見直しをしているんです。
あなた:へー(感嘆)、設備の見直しなんてそうそう対応できるものではないですよ(賞賛)
併せて、工場内の導線も見直すことで短納期を実現している企業もあるようですが、工場自体の更改のご予定はありますか?(質問)
お客様:工場が手狭でなかなか導線の見直しなんてできないですよ。
このヒアリングで掴んだお客様のニーズ
- 納期、品質への強いこだわり
- 新規設備に対しては積極的に取り入れたい
- 工場を手狭だと感じており、大きい工場への前面移転の可能性
- 生産性を高めるコンサルの紹介
まとめ
話が苦手な営業マンに向けて拡張話法の実践方法について解説しました。
拡張話法を習得すれば、話が苦手なあなたでもお客様との会話が弾み、より知りたい情報の収集ができるようになります。
拡張話法の5ステップは「感嘆・反復・共感・賞賛・質問」だけでとても簡単です。
簡単な話法ではありますが、効果は絶大なので、全営業マンに知っておいて欲しい話法です。
また、拡張話法はなにも営業に特化した話法ではないので、人間関係の悩みを持っている方は是非習得してください。
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