営業マンと言えば、口が達者で話上手というイメージを持っている方は多いと思います。
個人営業、法人営業を経験後、本部配属となり多くの担当者評価や、指導を行っている私が断言しますが、「優秀な担当者=話上手」は成り立ちません。
逆もしかりで「口下手=営業に不向き」も成り立ちません。
一方で、優秀な担当者には共通する話し方のコツがあり、「この担当者の話を聞きたい」と思わせることがポイントとなります。
本記事ではあなたが魅力的な営業担当者になるための”話し方のコツ”を解説します。
ベネフィットの提供を意識する
お客様に商品やサービスの提案をする際に、商品やサービスを売ってはいけません。
あなたが売ろうとしている商品やサービスはお客様の利益、つまり”ベネフィット”を得るための手段でしかありません。
あなたが売るのは手段ではなく、お客様が得るベネフィットである必要があります。
有名なマーケティングの入門書として「ドリルを売るには穴を売れ」(下記リンクからどうぞ)という書籍がありますが、ベネフィットの提供とはまさにこのことです。
顧客が欲しているのはドリルではありません。ドリルを使ってあけられる穴を欲しているのです。
ドリルは穴を得るための手段でしかありません。
この考え方を無視した商品セールスを実施すると、”強引な営業マン”や”押し売りをする営業マン”といった印象を持たれることに繋がります。
もっと深刻なケースとしては、あなた自身がセールスをすることに罪悪感を感じるようになってしまい、”営業が嫌い”、”営業はしんどい”といった感情を抱くようになってしまいます。
ベネフィットを提供するには、まず顧客の話を良く聴いて、顧客の考えや、顧客のニーズに共感することが重要となります。
- 商品やサービスを売らない
- 商品やサービスから顧客が得られるベネフィット(利益)を売る
- 商品やサービスのセールスは悪い評価を受けるだけではなく、セールスに罪悪感すら感じてしまう
メリットよりもデメリットを伝える
どんな商品、サービスにおいても必ずメリットとなる点、デメリットとなる点の両面を持ち合わせています。
同一商品をセールスする際においても、顧客の得たいベネフィットや、重要視するポイントによってメリット、デメリットは変動します。
よって、相手の意向や解決したい課題に応じてメリットとデメリットを明確にして説明することで、成約率の向上につながります。
人の脳は本能的にリスクを回避するようにできているため、意思決定をする際には必ず「デメリットを把握したい」という思考が生まれます。
良い情報ばかりを目にすると逆に不安になり「信用できない」と思うこともあります。
ですので、人が何かを購入する際の最終的な意思決定は多くの場合、その商品のデメリットを把握したうえで、許容できるかどうかが重要になるのです。
皆さんもネット通販で物を買うときに、商品レビューを見ていると良いことばかりが書いてあり不安になったことはないでしょうか。
良い情報も悪い情報も把握して、悪い部分を「自分の場合は大丈夫だ」と許容できて始めて購入すると思います。
メリットばかりを説明するより、意思決定のポイントとなるデメリットをしっかりと説明する必要があります。
- 意思決定のポイントはデメリットを把握すること
- メリットばかりをきくと信用できない
安心感を与える話し方
相手に安心感を与える話し方をするには慌てずゆっくりと話をすることです。
大きい声でハキハキ話すことも重要です。
早口で話したり、小さい声で話すことは、自信がない様子として相手に伝わります。そうなるとあなたの話に対する信頼感が薄れることにも繋がります。
ゆっくりと間をとって話をすることができれば、堂々と自信を持って話している様子が更に伝わります。
まとめ
本記事では営業マンが顧客と話をする際のポイントを3点解説しました。
1.セールストークにおいては商品説明の上手さではなく、商品から得られる利益(=ベネフィット)を、相手に伝えらるかどうかが重要なポイントとなります。
あなたが販売する商品やサービス(=手段)によって、顧客が得る将来の利益を明確に伝えることを意識しましょう。
2.人が意思決定をする際の判断材料として重要なのは、商品のメリットではなくデメリットです。
ですので、あなたが売ろうとしている商品やサービスのメリットばかりを説明するようなセールストークでは意思決定(=成約)につながりません。
しっかりと、デメリットを伝えることで顧客は安心して意思決定を下せることに加え、あなたに対する信頼感も高まります。
3.話し方については焦ることなく、しっかり堂々と伝えるべきことを伝えましょう。
慌てずゆっくり話すことは、あなたの自信の表れとして相手に映ります。
3つのポイントを実践することで、成約率を高め、信頼される営業マンになりましょう。
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