営業のフレームワークとして数多くの話法が紹介されていますが、お客様の前で話すことに慣れていなかったり、ある程度の応用力がないと「覚えても実務上では使えない」と思うことはないですか?
ヒアリングの自信がないと、お客様を訪問するのが怖くなったり、営業嫌いになる原因になりかねません。
そこで、知っているだけで、お客様からの評価を落とすことなく、信頼獲得できるレベルのコミュニケーション能力を身につけることができ、お客様のもとへ訪問するのが怖くなくなる「ヒアリングの”か・き・く・け・こ”」を紹介します。この話法は法人営業暦6年、個人営業暦3年の私が意識していたオリジナル話法です。
全くの営業初心者が知っているだけで、お客様から嫌われることなく、ヒアリングができるようになる万能型コミュニケーション話法です。
営業初心者の方は、「ヒアリングの”か・き・く・け・こ”」を意識してお客様を訪問するようにしてください。
「ヒアリングの”か・き・く・け・こ”」とは
私が営業初心者のときに意識していた、お客様と面談する際に意識していた「ヒアリングの”か・き・く・け・こ”」は次の頭文字をとったものです。
- か:感情表現
- き:興味関心
- く:口を挟まない
- け:傾聴の姿勢
- こ:好感
この”か・き・く・け・こ”を意識しておくことで、自分が喋ることなく、相手に話しをさせることができるようになります。
お客様に話をさせることは営業マンにとって、とても重要な能力です。それは、営業マンの仕事は、自社の商品やサービスを使って、お客様の不安や課題を解決することです。
そのためには、お客様の不安や課題を把握することが重要となり、お客様の不安や課題を把握するためにはお客様に話をしてもらう必要があるからです。
それでは一つずつ解説していきましょう。
感情表現
話を聞く際の表現方法は、相手に合わせることが重要です。具体的には相手が身振り手振りを使って話す人であれば、あなたもジェスチャーを使って話を聞くことがポイントです。
暗い印象を与えないように、少し大げさなリアクションを取ることも有効です。
人は自分に似ているものに対して、本能的に好意的な印象を受けます。相手の話し方に合わせた聞き方をするのはそのためです。
また、感情表現を豊かにすることで、相手に話を聞いていることを伝えるとともに、相手の話に興味を持っていることも伝えることができます。
相手の話の内容に合わせて喜怒哀楽を使い分け、共感をすることで、話し手はどんどん気分が乗っていきます。
興味関心
ここで言う興味関心とは、「お客様に興味を持つ」という意味ではありません。
営業マンとして成果を出すには、お客様に興味を持つことは必要ですが、相手に喋らせるための思考としての興味関心とは「相手の興味関心のあることに、興味関心を持つ」ということです。
相手が、ゴルフ好きならゴルフに興味関心を持ち、家庭菜園に興味があるなら家庭菜園に興味関心を持つということです。当然ですが、全て趣味として始める必要はないのでご安心ください。
ゴルフが好きなお客様に、ゴルフの質問をしたら積極的に話をしてくれます。家庭菜園が趣味のお客様に家庭菜園の質問をしたら積極的に話をしてくれます。
あなたがすべきことは、お客様が何に興味関心があるのかを把握すること、そして、相手の興味関心のあることに興味関心を持つことです。
ちなみに、
お客様自身に興味関心を持つことはとても重要なことです。
営業マンの仕事はお客様の課題・不安を自社の商品・サービスを活用することで解決することです。
そのためには「お客様のために」という意識が必要になります。常にギバーである必要があります。
ギバーとは「ギブアンドテイク」の与える側です。テイクを求めるためのギブはお客様に見透かされます。
ですので営業マンは常に、見返りを求めないギバーであることが求められるのです。
そのためにも、お客様に興味関心を持ち心の底からお客様の成功を願い、お客様の成功を喜び、共感することが重要となります。
口を挟まない
相手の話の合間にあなたの意見を挟んではいけません。せっかくお客様が気分良く話しをしているときに口を挟むことは、お客様が気持ちよく話している流れを止めることにつながります。
相手の話の途中であなたかやっても良いこは、共感につながる相づちとオウム返しのみです。
人は自分がリラックスできる相手に対して好感を抱くようにできています。つまり、あなたといるときに、話したいことを話してリラックスしている相手は、あなたに対しても好感を抱くことにつながるのです。
傾聴姿勢
傾聴話法について、アクティブリスニングと英語では訳され、カウンセリングに活用できるコミュニケーション技法です。アクティブリスニングの特徴は、相手との会話を通じて、相手の感情や事実を主体的に把握できる点にあります。
アクティブリスニングはバーバルコミュニケーションと呼ばれる言語によるコミュニケーションと、ノンバーバルコミュニケーションと呼ばれる非言語コミュニケーションに分けられます。
バーバルコミュニケーションでは相手の感情に合わせた”相づち”、”質問”、”オウム返し(反復)”を効果的に使用し、ノンバーバルコミュニケーションでは”視線”、”姿勢”、”表情”を使用して相手の話を聴くことが重要とされています。
つまり、「耳で聞く」ではなく「全身を使って聴く」ことが重要となるのです。
好感
営業マンたるものお客様から好感を得ることは重要なことです。それは、お客様から好感を得ることはお客様から信頼を得ることにつながるからです。
みなさんが好感度を上げるために、よくやる間違いが、お客様を喜ばせる、満足させるたに喋りすぎることです。
他の項目でも記載しましたが、人は「話を聞く」よりも、「話をする」ときにリラックスします。
ですのであなたがすべきなのは、相手が話をする状況を作ること、つまり質問をすることなのです。
興味関心のあることについて質問されて、とても楽しく話をした相手は、楽しいときを過ごしたあなたに対して好意的な印象をもつことにつながります。
まとめ
「ヒアリングのか・き・く・け・こ」は全くの営業初心者が意識するだけで、お客様からヒアリングができる話法です。
この話法を意識してヒアリングをすることで、お客様からの評価を落とすことなく、信頼される営業マンになることができます。
お客様から信頼を得ることは営業マンが成果を出すための一番の近道です。つまり、信頼を得ることができれば成果を出すことに直結するのです。
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