営業マンが目標をたてる目的
目標をたてる目的は、あなたが高いモチベーションを持って日々の業務に向き合えるようにすることです。
つまり、目標はあなたのモチベーションを高めるものでなければならないのです。
そのためには、目標はあなたの行動や、活動次第で達成できるものでなくてはなりません。
通常、営業マンの目標は成果目標がたてられると思いますが、それだけではあなたのモチベーションは高く維持できません。
それは、成果目標の達成可否は努力や工夫といったあなたの活動のみではコントロールできないからです。
成果目標の達成可否は、最終的にはお客様が決めることになるので、あなたがどれだけセールスを頑張ろうが、勉強をしようが、あなたの行動のみではコントロールできないのです。
目標達成可否があなた以外の人に依存するような目標で、あなたはモチベーションを高く維持できるでしょうか。
極端な言い方をすると、そんなに頑張らなくても達成できたり、どんなに頑張っても達成できないような、いわば運任せの目標立案ではモチベーションの維持はできないのです。
- 目標立案はモチベーション維持のため
- 自分の行動で達成できる目標が必要
営業マンの目標設定方法
それでは、どのような目標立案すればモチベーションを維持できるでしょうか。
ポイントは、成果目標と行動目標を組み合わせることです。
成果目標とは、営業マンが一般的に立案する、「○を×件獲得する」といった成果目標です。
行動目標とは、「○をする」といった、あなたの行動に対する目標です。
営業職をやっていて目標を立案するときには、この2つを組み合わせた目標を作成する必要があります。
なぜならば、先ほど説明しましたが、成果目標はあなたの行動や活動のみでは達成できるか否かのコントロールができないですが、行動目標はあなたの行動に対する目標なので、あなたの行動・活動のみでコントロールできるからです。
具体例として、ダイエットの目標をたてる時に「1ヶ月後に10キロ痩せる」だけでは不十分だということです。
成果目標である「10キロ痩せる」に加えて、行動目標である「毎日5キロ走る」のような、自分の意思で達成できる目標が必要となります。
あなたがどんなに、頑張ってダイエットをしても体質によって痩せやすい人と痩せにくい人がいます。
何をどんなに頑張っても10キロ痩せられないかもしれません。
しかし、毎日5キロ走ることはあなたが行動すれば達成できるのです。
営業における目標立案においても同様に行動目標を立案する必要があります。
具体的には、「日々の営業スケジュールに新規先を3先計画することで、新規先への営業強化を図り新規先を年間12先開拓する。」というものです。
「新規先を年間12先開拓する」ことは正直できるかどうか分かりません。
運がよければできるかもしれないし、どんなに営業件数を増やしてもできないかもしれません。
しかしながら、「日々の営業スケジュールに新規先を3先計画し、新規先への営業強化を図る」ことは、あなたの行動次第で達成できます。
こういう目標立案をすることで、自分自身のモチベーションが維持でき、加えて、目標達成のために自分がとる行動も明確にすることができます。
- 達成可否が他人に依存しない目標が必要
- 成果目標と行動目標を組み合わせる
- 行動目標を立案することですべきことが明確になる
目標達成したければ目標を刻む
目標を達成するにはコツがあります。
それは、成果は小さく、期間は短く刻むことです。
特に大きな成果は小さな成果の積み重ねであることを知っているのと知らないのでは、精神的に大きな差が生じます。
例えば、毎日ビールを飲んでいる人が、アルコールをやめなければいけないとします。
現在の位置(毎日飲んでいる)からゴール(アルコールをやめる)を見ると、とても大変そうな目標に見えて、モチベーョンが低下してしまいそうです。
しかしながら、「アルコールをやめる」という大きな成果は「今日だけ我慢する」という小さな成果の繰り返し(積み重ね)であることを考えるとどうでしょうか。
今日だけなら我慢できそうに感じて頑張れそうな気がしませんか。
これが小さく刻んだ効果です。
先ほどの営業マンの目標に置き換えて見ましょう。
「日々の営業スケジュールに新規先を3先計画し、新規先への営業強化を図ることで新規先を年間12先開拓する。」という目標を立案したとします。
現在の位置から見たら12先新規先を開拓することはとても大変そうに見えてしまいますが、年間12先の開拓(大きな成果)は月間1先開拓(小さな成果)の積み重ねで達成できます。
こう考えることで、月間1先開拓するための行動計画がたてやすくなり、モチベーションを維持しながら業務に臨めるようになるのです。
- 大きな目標は小さな目標の積み重ね
- 目標は小さく、短く刻むことでモチベーションが維持できる
- 小さく刻むことで目標達成に向けた具体的行動が見えやすくなる
モチベーションは成果に直結する
営業マンの成果は能力より、知識より、モチベーションによって大きく変化します。
それは、その人の行動を決めているのは能力でも知識でもなく、モチベーションだからです。
どんなに能力があっても、やる気がなければ行動しません。
行動しなければ、成果はでません。
特に、営業の仕事の成果は「営業数×成約率」で決まるからです。
能力が高く、知識、経験を持っていることにより成約率が100%の担当者であっても、モチベーションが低く営業をしていなければ成果は0です。
逆に、知識、経験、能力がないことにより成約率が10%の担当者であっても、モチベーションが高く営業を30件してくれば成果は3件です。
このように営業の成果が「営業数×成約率」である以上は、成果に最も影響があるのは知識でも能力でもなく担当者のモチベーションなのです。
ですのでモチベーションを高い状態で維持することが成果を上げる最も重要な要素となるのです。
- モチベーションが営業成果に直結
- モチベーション(行動力)は能力・経験・知識にも勝る
まとめ
目標設定はあなた自身がモチベーションを高く維持するために行うものです。
ですので、目標設定をする際には、目標達成可否を他人に依存せず、あなた自身がコントロールするために成果目標と行動目標を立案する必要があります。
そうすることで、目標達成に向けた必要なプロセスも明確になり、具体的行動も見えてきます。
設定した目標はゴールのみを意識せず、小さい成果の積み重ねであることを意識していないと、モチベーションの低下につながってしまう可能性があります。
モチベーションの低下は営業成果に直結するのでうまくコントロールしていく必要があるのです。
目標達成のコツについては別記事でも解説していますので下記リンクからどうぞ。
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